こころの構造

ユングの意識と無意識、更に深層にある普遍的無意識とは


意識と無意識

 

スイスの精神科医であり心理学者でもあるC.G.ユングの功績のひとつとして無意識の研究があります。

 

わたしたちには「われ知らずにやってしまった」とか、「何となく嫌な予感がして、直前で止めた」など、わたしたちの意識的なコントロールを超えたなんらかの力が働くことがあります。

 

ユングはこころの働きを意識して使える部分と、思い通りにコントロールできない無意識の部分にわけて考えました。そして意識の中心を「自我」、意識/無意識全体の中心を「自己」とよびました。

  

「自己」は意識と無意識の統合機能の中心であり、言い換えれば、ひとのこころに存在する二面性を統合する中心です。

そして、ひとには、時には自我をこわす危険をおかしてまで、こころの全体性をめざしていく「個性化」の衝動が内在していると指摘しました。

 

ユングが研究したこころを敢えて「こころの構造」として図にするとこのようになります
ユングが研究したこころを敢えて「こころの構造」として図にするとこのようになります

普遍的(集合的)無意識

  

ユングはさらにその無意識を個人的無意識とそのまた深層にある普遍的(集合的)無意識とに分けました。

  

普遍的無意識は個人的なものではなく、人類をふくむ動物すべてに普遍的に当てはまるもので、ひとのこころの真の基礎であるとしました。

 

夢分析やマンダラの世界の研究などを通じてユングは、ひとのこころの奥底に人類と動物に共通するなにか「基礎」のようなものがあると考えざるを得ないという結論に至ったのです。そして太母(Great mother)、アニマ、アニムスなど多くの元型(Archetype、心的イメージ)が普遍的無意識の領域に存在することを指摘しました。

 

普遍的無意識の存在は、分析心理学者ユングによる物質世界と精神世界にまたがるおおきな問題提起です。それも、単なる思索の結果としてではなく、夢分析、臨床的体験、文献分析などをふまえて実証的科学的に提唱しているところにユング心理学の説得力を感じます。 

多くの方がユング心理学に魅せられてしまう所以です。

 

  

 

 

補足:

ユング心理学にご興味をお持ちの方には「ユング心理学入門」河合隼雄著がお薦めです。

 

こころの深層にあるものをさらに追求したい方には、プロセスワークの創始者A.ミンデルの著作や、ジェンドリンとA. W. コーネルらによるのフォーカシングの著作がお薦めです。

 

ユングのタイプ論は、米国のマイヤーズ&ブリックスの親子によって性格タイプ検査MBTIとして開発されました。

 

元型を呼び覚まして対話を活性化する方法論として、わたしたちはThe Circleに注目しています。

 

 

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