妄想や幻聴のこと

 

妄想や幻聴で苦しんでいる方が大勢いらっしゃいます。統合失調症スペクトラムに特徴的な症状です。

その治療には医師による正しい診断と投薬が求められます。しかし、だからといってお薬だけでこの障害の苦しみが解決されることはありません。お薬を補完する社会心理的な支援がとても大切な障害なのです。

 “青いそら” 

カウンセラー

干場 進 


妄想と幻聴の悩み

 

統合失調症スペクトラムに悩む方は多くを語りません。それは他者に悩みを打ち明けても否定されるだけでほとんど理解してもらえないからです。

皆さんひっそり目立たないようにされているので、その存在はあまり気づかれません。しかし、意外にも、私たちのまわりにはこの障害で苦しんでいる方は大勢いらっしゃいます。

 

妄想や幻聴によってもたらされる苦悩はとても深いものです。そしてその苦悩は、人や社会に、 場合によっては家族にも、理解してもらえないことから生じている部分が多いように思われます。

 

この障害に対する治療は投薬が中心になっています。非定型抗精神病薬などの最新のお薬は妄想や幻覚などの統合失調症スペクトラムの症状をコントロールするのをある程度助けてくれます。

 

しかし、この障害から抜け出すには、一般的に長い期間を要します。その間、この障害を抱えた方も生きていかなくてはなりません。。

国連障害者権利条約(2006年)にもあるように基本的人権を有するひ一人の価値ある存在として尊重されなければなりません。統合失調症スペクトラムを治療する主たる場は、病院ではなく、家庭、職場、地域などの生活の場ということになります。

 

でも、現実には、精神医学先進国の米国ににおいてすら、この障害を持つ人は失業、貧困、ホームレスという悲惨な道をたどることが多いと言われています。

 

お薬は症状をコントロールするのは助けても、仕事を見つけたり、人間関係づくりやコミュニケーションの仕方を学んだり、職場での人との付き合い方を工夫したりするを助けてはくれません。

家族、友人、カウンセラー、そして社会全体(学校、地域、民間企業、政府機関)がこの病気の特性を正しく理解し、継続的に心理社会的な支援を続けていくことが何よりも大切だと思います。

 

 

対策について

 

最も効果があるのは民間企業に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事例:うつ症状を伴った不安障害の方。診断によりお薬を飲みながら、いくつかの心理療法を受けましたがあまり改善しません。直しながら、並行して仕事探しもしなければならないと相談にこられました。

 

事例:回避性人格障害の方。病的症状が寛解し薬物治療は終了しましたが、今でも以前と同様に他者との関係に対する不安や怒りや自責の感情に翻弄され苦しんでいるとのことで相談にこられました。

 

こうしたご相談に、わたしたち “青いそら” では、主として第三世代の認知行動療法と呼ばれるアクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)、および対人関係療法(IP)を用いて対応させていただいています。

 

技法面では、呼吸法やメタファーなどのマインドフルネス・スキル、ブリーフセラピーやゲシュタルト療法の技法、あるいはコーチングのスキルなどを用います。

 

 

アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)

 

ACTは、マインドフルネス認知療法(MBCT)などと共に、第三世代の認知行動療法とよばれています。

心配や不安や恐怖を、不健康な感情で除去すべきものととらえるのではなく、生きていく限り誰もが体験するごく自然な感情のひとつと考え、そうした感情とも上手につきあいながら生きていくのが人間である、という前提に立っているのが従来の認知行動療法との違いです。

 

ACTモデルの中心的なメッセージは以下の二つです。

(1)人生がもたらす避けられない苦しみ、自分のコントロールが及ばない苦しみは受け入れよう。(Acceptance)

(2)価値に沿い、人生を充実した意義あるものするために行動を起こすことをコミットしよう。(Commitment) 

 

言い換えれば、心配や不安や恐怖をコントロールしたり押さえ込もうとしてエネルギーを浪費するのではなく、そうしたつらい感情と上手につきあいながら、どうしたらより豊かな人生を送ることができるかという前向きの活動にエネルギーを使いましょうと言っているわけです。

  

ACTの特徴は、第一に、うつや不安などの病的症状を治療するのではなく、あるがまま受け入れていこうとする点です。つらい思考や感情に効果的に対処し、そこから受ける影響が小さくてすむようにいろいろな心理的スキルを用意しています。

 

第二に、クライエントが価値を明らかにできるよう協力を惜しまない点です。そして、クライエントが、その価値に導かれ、動機づけられながら、目標を設定し人生を豊かにするために行動するのを支援します。

 

三番目の特徴は、実践行動や呼吸法やメタファーなどのワークとプラクティス(練習と実行)を重視し、これを頻繁に積極的に活用することです。

 

 

対人関係カウンセリング

 

うつや不安などの病的症状の背景には、

(1)家庭や職場におけるたいせつな他者との人間関係が上手くいっていない、

(2)状況が変わり、果たすべき役割が変化したにも拘わらず上手く対応できていない、

(3)そもそも対人関係そのものが欠如している、 

などの対人関係の問題が横たわっていることがあります。 

 

こうした背景にある問題に対しては、上記のACTなどによる緩和とは別に、人間関係そのものへの対処が求められます。

 

青いそらのカウンセリングは、あなたの対人関係の問題に一緒になって取り組みます。

 

 

どうぞお気軽ご相談ください